エレキのOH作業 当店の作業内容 その1

これからオフシーズンにかけて依頼が多くなりますエレキのOH作業
具体的にどういった内容で作業を進めているのか、各々のお客様には報告をしてますが
これから当店をご利用頂こうとお考えの方に向けて、今日から何回かに分けて
当店で行ってますOH作業内容を掲載しようと思います

かなりマニアックな内容になると思うので、興味のない方はスルーをおすすめします

モデルになるエレキはモーターガイドツアーTR82デジタル
現行型ですが、シャフトの造りが一個前のマイナーチェンジ前モデル、使用は5年ほど
とのことでオーナー様からお聞きしてますが、今まで一度もOH作業をしたことがない
とのことで、まあまあ気合を入れて作業をしました

いきなり端折りますが、ペダル部、ヘッド部、モーター部にすべて分離して作業をします

これら各部位が分離しないままの作業ですと、OH時に交換する予定の消耗部品類の
交換自体ができないケースもありますし、何より接続部を再度組み付ける際に調整もでき
それが使い心地に直接影響する場合があるためです

皆さんDIYで作業をする方もで、モーター部についてはどういった構造になっているか
中はどうなっているか知らない方も多いと思います

写真は左からSEモジュール、ノーズキャップ、アーマーチュアコア、コムキャップ
これらに写真がありませんが、ブラシカードがあってモーター部を構成します

デジタル無段モデルの変速制御を行うSEもジュール

モーター内部で激しく汚れておりますので、作業時はクリーナーとウェスでキレイにします
ま、この部分は見た目だけの話なんで汚いままでも使用には影響がでませんが
キレイにクリーニングすることでわかることもありますので、必ずキレイにします

それよりも大事なのはSEモジュールの放熱プレート面

写真はすでにキレイにした後で申し訳ありませんが、プレート面とコムキャップ裏面の
密着させ、コムキャップ外面へ熱を逃すためのシリコングリスが塗布されております

古いグリスは劣化、硬化するなどして放熱効率を落とす原因となり、結果として
SEモジュールの回路不良の原因になりますので、ここもクリーナーを用いてしっかりと
洗浄、もちろんコムキャップ側も同様に洗浄します

洗浄前はこんな感じ

洗浄後です

組み付ける際は新しいシリコングリスを薄く、均一に塗布し組み付けます
決してたっぷり塗布してはなりません、グリスが厚いと逆に放熱効率が落ちてしまいます

これらの部分はモーター内部にありますので、外からは決して目にできない部分です
お客様自身で作業ができないから、当店のような専門店へ作業を出されている
のだと思うのですが、この作業をすべてのショップさんなどが行っているかというのは
疑問が残ることがあります

もちろん希望されてない作業ならしなくてもいいのでは?という考え方もありますが
何のためのOH作業であるか、を考えるなら、当店であれば必ずここまでの作業は
最低限の作業であると考えます

いいね♪が多ければその2につづく