前回アップしましたTE780V点検作業のつづき
当店でOH作業をご依頼の場合、特に作業箇所のご指定がない限り
全ての部位の点検を行っております、よってエレキはほとんど全て分解の上
作業をさせて頂いております
シャフトに通ってるボールベアリングはこの状態にしないと交換ができません
今回はモーター内部の点検と洗浄、Oリングやシール剤の交換作業をします
まずはアーマーチュアコアの状態
写真奥側がこのエレキのアーマーチュアコア
手前は別のエレキから交換しました焼損してるアーマーチュアコア
コイル線の色、コミュテータの状態の違いがお判り頂けますか?
今回のエレキの状態は新品同様、とは言えませんがまだまだ問題になる
状態ではありませんのでコミュテータの研磨のみ行ってます
手前のダメになったアーマーチュアコアは一体どこがダメなのか
コイル線の色が違います、これは焼けてしまってるためです
このコイル線にブラシから入力された電気が通って、
モーターハウジング内のマグネットとの作用、反作用で回転を生み出す
わけなのですが、焼けてることで電気のとおりが悪くなってます
つまり本来通ることができる電気の量が減り、通ることができなくなった
電気は熱として逃げるしかなくなってしまいます
結果として
・電気が逃げることでエレキのスピードが落ちる
・モーター内部の発熱量が大きくなりさらに焼損を繰り返す
という現象が起きます
発熱した熱は逃げ場がなくなり、ブラシ、コミュテータを焼損させる
にまで至ることが、24V以上の大型モデルでは比較的多くあります
ちなみに手前側のダメになったアーマーチュアコアでも、エレキは
動作しますので、そのままでお使いになる方も多くおられると思いますが
ブラシなど他の部分への被害拡大の原因となりますので程度を見て
アーマーチュアコアの交換が必要かと思います
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