エレキのOH作業 その内容

エレキのOH(オーバーホール)や点検作業、これから冬場のオフシーズンに
よくご依頼を頂く作業のひとつです

この作業、どの程度までのOH点検作業を希望するのか、またモデルや
メーカーで若干前後しますが、エレキ全体についての点検と分解洗浄、
OH点検、またOリングやシール材、ベアリングやスイッチ関係などの
消耗部品の新品交換を行って、フットコンモデル20000円前後、
ハンドコンで15000円前後になる事が多い作業なんですね

じゃあ具体的にどんなことをしてるのか?
結構膨大な作業なので全部は掲載できませんが、結構重要かつあまり
エレキの作業に慣れてないショップさんで作業などした場合に気付かない?
あるいは気付いてても見ぬフリでスルーされてるポイントをひとつ

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写真は旧アナログ無段モデルのコムキャップ内側
手前に見えてるブラシカード、この後ろに重要な部品があります
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これ、デュラアンプモジュールという名称の部品
旧のアナログ無段モデルはエレキのヘッド部に基板パーツ
(デュラアンプボード)があり、この基板と連動してブラシへの
電圧制御を行うのがこのデュラアンプモジュールなのです

写真に写ってる白い物、これが電気を熱として逃す際の効率をよりよくする
目的で塗布されてる放熱グリスなんですが、劣化してカリカリ、パリパリに
なってる事が多いです

判りづらいですがこのエレキもパリパリです、コムキャップ側も同様
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で、グリスが劣化するということは放熱効率が低下する、つまりデュラアンプ
モジュールの発熱をコムキャップを通して外部に逃す作用がうまく働かず
モーター内部に熱がこもると言う結果になり、最悪の場合ブラシ等の焼損に
繋がるというわけなんですね
↑↑↑実はここ、メチャ重要な部分なんです!

当店でモーター内部のOH点検作業をご用命頂いた場合、特にお客様には
お知らせをしておりませんでしたが、劣化したグリスを洗い流して新しい
フレッシュな放熱グリスを塗布しなおして組み上げております
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過去に何台かありましたが、グリスの塗布量が極端に少なかったり
グリス自体が全く塗布されてないものなどもありました
おそらくデュラアンプモジュールを交換する際に、古いグリスをそのまま
流用したりした結果だと思います

貴重なアナログ無段モデルの部品です、壊れてしまう前にこういったメンテで
少しでも負担を少なくするような作業を考えております

ちなみに現行のデジタル無段モデル、同じ位置にSEモジュールという
電子基板が埋め込まれた部品が同じように配置されております
当然放熱グリスを塗布した上で組み付けするようにマニュアルにも指示が
なされた部品ですので、必ず同様の作業を行うようにしましょう

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