今日の作業 08.01.17 ツアーTR82浸水

■モーターガイド TR82 浸水→不動修理
中古で購入なさったものの、不動とのことで修理をご依頼頂きました。
外観はとてもきれいで状態がよさそうなエレキでしたが作業を進めるにつれ
イロイロと見えてきました。

デジタルのTRはヘッド部でメインのプラスマイナスである赤黒線と
変速信号線が2本、ヘッドのインジゲータランプ線1本、これらが
圧着端子で接続されております。
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なぜか純正の物と違う端子が使われて圧着されております、どうやら
元々一度どこかで修理等で分解されてるのでは?
しかも代用品とも思える端子が使われてます。

不動の原因を探っていくと、まず浸水が発覚!
モーターハウジングを固定するスルーボルトを抜くとこの通り。
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モーター内部も浸水が比較的以前からの様子でしたので
ブラシとモーターコアの接触不良で動作しないのかと思ったのですが…

分解、洗浄して再度組み上げて動作確認をすべく作業を進めます。
良く見るとわかりますが、ブラシのケーシング、表面が焦げてます。
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浸水によるブラシとコミュテータの接触不良であればOHだけで
作業終了になるのですがこのエレキは違っておりました。
原因はこちら。
080110TR82sinsui06.jpg

ブラシを外すにはこちらのネジを緩めるのですが、ネジの相手側の
SEモジュール側の銅色の筒の部分、一緒に回ってしまいます。
どうやらSEモジュール内部に固定されているはずのこの筒が外れてしまい
結果としてSEモジュールからブラシへの電気が全く出力されてないという
状況のようです。

SEモジュール自体は生きている可能性もありますが、残念ながら
このような場合SEモジュールごとの交換となってしまいます。

SEモジュールの交換と、浸水して汚れが激しかったブラシカードも
キレイに洗浄、焦げて動きが悪くなっていたブラシ、ブラシのケーシングも
ルーターで焦げを落として固着してしまわないよう作業しました。
以前の状態とは見違えるようになりました。
080110TR82sinsui07.jpg

ブラシがケーシングに固着するとモーター側のコミュテータとの接触不良の
原因となりエレキが動作しなくなることがありますのでこういった部分も
よくよくチェックが必要です。

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