今日の作業 07.08.30 ミンコタリップタイド55AP/PD修理

■ミンコタRT55AP/PD オートパイロット動作不良
ミンコタの海用モデル、リップタイドシリーズの修理預かりです。
沿海での流し釣りなどで愛用の方も多いモデルですね。

よく頂く質問。
AP/PDってどういう意味?

APとはこのモデルの特徴であるオートパイロット(Auto Pilot)機能の略
PDとはステアリングシステムのパワードライブ(Power Drive)の略です。

AP機能とは、エレキに搭載されているコンパス(方位磁石)が方位を
メモリーして、セットした方位に常にエレキの方向を維持し続ける機能です。
海流、風などに一定方向にボートの方向を向けることが可能になる機能です。
PDは普通のバス用などのフットエレキがステアリング制御をケーブルを
用いることで制御してるのに対して、PDモデルは電気信号を受けた
サーボモーターでステアリングを制御するものです。
古いPDなどはサーボモーターの性能などで思った時に瞬時に向きを変えたい
というレスポンス性に問題がありましたが、最近のモデルはこの点が大変
改善されてるようで、ストレス無く使うことができそうです。

で今回の修理ですが、お客様より
「AP機能をONすると勝手にステアリングが回り続ける」
とのことで修理を承りました。

AP機能を制御するコンパスボード
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写真左の緑色のものがこのエレキに搭載されていたコンパスボードで、右の
黒い樹脂で形成されてるのが今回交換予定だった現行のコンパスボードで
現行のタイプはこのように水への耐性を考慮したものとなっております。

APコンパスボードの交換を行い、動作テスト…しかし動作不良は全く改善せず。
こりゃ困ったなあ。。。メインのコントロールボードユニットも一応チェック
して交換しても同じ。

アレコレ試してるうちにAPをON時にモーター回転を上げるとある現象が
起きることに気づきました、なるほど。

試しにコンパスのみを所定の位置から離して動作確認…おっと改善した!
原因はここにありました
070830AP5502.jpg

コレです
070830AP5503.jpg

たったこれだけでもスイッチングノイズがコンパスに干渉してたんですね。

今回のエレキ、なぜかシャフト内のメインのプラスマイナスのハーネスが
激しく傷ついていて、ブラシ付近でも同様に被服の破れがありましたので
この機会にブラシ~ヘッド間のハーネスを新しく交換しました。
交換後はもちろん動作良好となりました。

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