今日の作業 07.08.22 マクサム70浸水修理

■ミンコタ マクサム70不動分修理
まったくウンともスンとも動かない、とのことで修理を承りました。
実際動作確認してみてもたしかに全くの不動、ペダル部のコントロール基板
からのリレースイッチの音はしてます。

とりあえずどこまで電気が出てるのかをチェックします。
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マクサムの場合バッテリーからの電気はペダル内の基板へ一旦入力された
ものが基板からモーターへの配線へ出力され、モーターを動かしてます。
基板へ入力された24V(マクサム55なら12V)は基板内で0~24Vの間で
絞られて、モーターへ出力されているだけなので、基板付近の入出力の
ハーネスから検電することである程度の不具合箇所の判断がつきやすいです。

今回の場合、上の写真のようにモーター側への出力ハーネスで24Vが確認
できましたのでバッテリー~基板までは正常であると判断できます。

あとはモーター部だけです。
マクサム70、55以下などのモデルはコーンハウジングと
センターハウジングの間がガスケット式の防水構造
になってます
どうもこの手のモデルは浸水しやすいように思います…
で、やっぱり浸水、しかも結構ひどい状態。
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浸水した水分中の泥や砂などがコミュテータを削って段差になってます。
仕方ないのですが、研磨して段差を均すしかないですね。
ベアリングもサビて廻すと異音がしますので要交換です。
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ブラシも固着してしまってコミュテータ側へ押し付けられてなく、
アーマーチュアコアを抜いてもブラシが広がったまんま。
動作しなくて当然と言えば当然です。
ブラシホルダーを洗浄、ブラシが収まるケーシング部もルーターなどを
使って汚れをきれいに落とします。本来はスプリングの力でこの写真の
ように真ん中へ押される格好になります。さらにブラシの接触面も研磨します。
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ついでに、と言うことでお客様に提案させて頂いたのが写真のステアリング
ケーブル固定ステーの交換です。
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以前にも紹介しましたが、旧品は写真右の2本ビス固定のステーで、
現行品は写真左の4本ビス固定のステーとなっており、より強度がアップを
求めた形状となっております。
ミンコタの場合101ポンド~旧の30ポンドまで、すべてのモデルで共通で
プラスチック製のコントロールボックス(ヘッド)となっており、
このステーをコントロールボックス側へビス固定されてます。
重量のある大型モデルになると持ち運び時などにこのステーのビス部分に
力が掛かってしまい、コントロールボックスのビス穴部分が割れてしまい
ステアリングワイヤーが一切固定できなくなってしまうことがしばしば
ありますのでより強度のある4つ穴タイプへの変更であると思われます。
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この写真のような4つ穴ビスで固定なら、仕様変更後の商品であるということ
になりますが、2つビス穴タイプをお使いなら作業のついでにステーの
交換をおすすめしております。

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